部門全体

(a)受講生が多い場合どうしていますか?

(a.1)状況

多人数で困っているという状況を説明する回答と,あきらめて受け入れるという回答,多いのは良いことだという回答がある。

(a.1.1)多人数で困っている(4)

ここには,どのように困っているかを述べている回答をあつめた。

■工学部2回生のクラス等では1クラス150 – 200名となることもあり,(特に留学生が流入する場合)対処に悩んだが毎回復習テストを行うことや,グループ学習の導入でメリハリをつけている。

■その単位をとれなかった学生も受講するので 70 人になることがあると授業がやりづらくなる。演習は2クラスにわけたが,そうすると担当する先生も2人いることになり,教室全体の合意がないとむつかしい。

■受講生が多く大変困っています。どのようなことでも,学生と1対1で説明すれば,必ず理解してもらえるのに,人数が多いので,そのようなことは不可能です。

■授業を工夫すれば問題はないが,合併授業などから来る学生のレベルの差,基礎となるものの違いの方が大きい。各学部が責任を持って,授業内容を検討すべきである。

(a.1.2)多人数を受け入れる(2)

現実には多人数クラスを受け入れて講義を行わなければいけない状況があるが,次の回答は対照的である。
■あきらめる。でないと負担が多くなる。コマ数が増えて。
■受講生が多いのはありがたいことである。出席が少くならないようにすることが大切である。
(a.2)設備について

多人数クラスと設備に関して述べている回答をあつめた。まとめれば,黒板が多くて良く見える大教室でマイクを使うということである。

(a.2.1 )大教室に変える(1)

■以前文系向けの『数理の世界』を教えたことがあったが,出席者が多く(120人以上)60人の教室があふれた。このときは大きな教室に変えてもらった。しかしそうすると黒板もOHPを使いづらく,結局毎回10枚ほどのプリントを用意するはめになった。

(a.2.2)マイクを使用する(3)

■マイク使用。(3)

(a.2.3)黒板に関する条件(1)

■大きな字で書くので黒板が多い方がよい。黒板がどこからも見える部屋。
(a.3)出席をとるべきか?

出席をとるべきかどうかはともかく,多人数クラスの場合は大変な手間がかかるので,とるなら工夫が必要になる。

(a.3.1)出席をとる(4)

■出席を毎回,自分又は受講生でとる。
■遅刻は 1/2回出席とする。出席率67%以上でないと,単位を出さない。
■出席カード(A4)を各自当に作り,毎時間出席したら名前を書く方法を取っている。代返などが出来なく,効果を上げている。空欄にメッセージを書くようにもしている。

(a.3.2)出席をとらない(半数になる)(1)

■私の学部での授業でも学生の数は多い。しかし,学生には「数学は一人でも勉強しやすい学問なので,必ずしも授業に出る必要はない。自分の責任において内容 が理解できればよい。」と話しているため,約半数(≒30人)位が普通出席している。もちろん出席はとらない。しかし再試験を実施すれば,学生はちゃんと 勉強する。
(a.4)工夫1
多人数クラスの欠点を補うために,グループ分けをする方法が有効である。レポートのグループによる提出は応用の価値がありそうである。小テストとレポートは,多人数クラスではあまりにも負担が大きいが,可能であれば効果的であろう。実際に行っている教師もいるのである。

(a.4.1)グループに分ける(4)

他人数クラスであっても,いくつかの小グループに分けることで効果が上げられる。
■いくつかの課題については,2~3人のグループで取り組むように奨励している。
■チームに分けることで『93人の1人』という意識ではなく『1チーム12名のなか』の1人という意識をもたせる。
■工学部2回生のクラス等では1クラス150 – 200名となることもあり,(特に留学生が流入する場合)対処に悩んだが毎回復習テストを行うことや,グループ学習の導入でメリハリをつけている。
■演習レポートは,4,5人のグループを作って,グループごとに1部提出させるようにしている。メリットは,他人のレポートをまる写しするというのがなくなったということと,集まったレポートの部数が少ないので,教師側がていねいにチェックできることなど。

(a.4.2)小テストを活用する(2)

■10分程度の小テストを実施。
■工学部の学部構成 120 名受講で試みたこと:
90 分授業のうち,50 分 ~ 60 分を講義,講義内容は問題が解けるように手順を教えることを主とする。残り 30 分 ~ 40 分で小テスト(簡単な問題を 2 ~ 5 題)をその場で解かせて提出させる。毎回採点し,次回の講義に役立てる。テストは返却しない。一連の効果は認められるが,TA に採点整理してもらっても,非常に教官の労力が重い。(しかし続けている。)

(a.4.3)レポートを活用する(2)

■受講者の数が少なくなったらレポートを出す。
■レポートをE-mailで提出させることによって,マンツーマンの教育に似た効果を得ていると思われる。

(a.4.4)質問・疑問を活用する(1)

多人数クラスでは困難であるが,質問・疑問を活用できれば良いに違いない。
■学生に質問を投げかける。学生の疑問を積極的に取り上げる。
(a.5)工夫2

演習や試験を行うときにも,多人数クラスでは工夫が必要である。演習のときには,学力の個人差が大きいであろうから,全員に同じよう効果的に行うのはもともと無理があるように思われる。

(a.5.1)演習における工夫

■板書させて演習している間に,進んでいる生徒には,進んだ内容に関する設問を与えて考えさせたりしています。
■演習の時,ペースに個人差があり,遅い人は一つも手がつけられないのに,速い人は所定の時間以内に完了し手持ち無沙汰になる。遅い人にはヒントで手取り足取り,速い人には追加の問題を与えるが限界がある。
■演習を行うとき,学生一人一人に,解答用紙を配る。(先に問題を板書して,学生が解答を始めるまで少し考える時間を与えることにもなる。)

(a.5.2)試験における工夫

■経済,経営学科で1クラス500~600人の授業をもったことがあります。(次の2通りやりました)
(1)2つのクラスに分けて2度講義をする。
(2)期末テストをきびしくする(1クラス200人位に減ったところで学生が減ったので,非常勤を断わられそうになったのでまずかった。)
■中間試験のときは,学生の席を1つおきに座らせることができないので,同程度の2種類の問題を用意して1列おきに別の問題を解かせてカンニングを防止する。
(a.6)工夫3

講義についても多人数クラス向けの工夫がある。特に準備をしっかりしておく必要がある。わざと間違えてみせるというようなテクニックは使わないほうが無難であろう。また,講義中には学生の反応を確かめながら行う必要がある。とくに私語のコントロールはむつかしい。

(a.6.1)講義前の準備

■配布資料を準備する。(このことは,(b) と (c) にも効用があるようである。)
■受講生が多い場合には,特に板書中のまちがい,準備不足が大きくひびくので,出来るだけ完璧な準備を心がけています。

(a.6.2)講義中の留意点

■一方的な講義は最小限にする。
■マイクを使用。見渡すように話すことを心がけている。
■板書を大きく書くこと。
■教官が遅刻をしていたら,学生も遅刻するようになるので,始業時刻の5~10分前には教室へ行って,教卓に座っている。早く行って,教室にいる学生と雑談していると,学生の考えていることが少し分かって役に立つ。
■上記(a)-(h)の個々の点について明確に対処しているわけではないが,講義において学生とのコミュニケーションを行っているということを念頭に置くことで,(a)(b)(c)(h)を解決しようとしている。

(a.6.3)授業をスムーズにすすめるための要請

■声の通りをよくするため,私語を厳禁にしていること。(学期始めに,そのことについて説明し,個人の学習する権利について語っております。)
■列指定(指定席ではない)を行う。
(a.7)制度的問題点

多人数クラスの授業が存在するのは,コストの観点から制度的にそうなっているに違いない。数学という科目の性格上最初から少々無理があるように思われ る。学生にどの程度の力をつければよいのか到達目標を制度をつくる側に明らかにしてもらう必要がある。そうすれば,最初から無理な場合は無理であることが 明らかになる。それでも何とか工夫しているのが現実であろう。

(a.7.1)学内で検討すべきこと

■全く困ったことです。これはいうなれば本来行政の責任のはずです。
■本学では,一応 max 80名ほどにすることが大学全体で合意されている。(基礎科目の場合)
■学生数の問題は,今後の学生数の減少ともからんでくるので何とも言えないが,適当な数を越えると,学生の学習効率は小さくなるのは事実なので,学内で検討していくべきである。
■大学当局に働きかけて,1年次必修の線形代数学と微分積分学Iについては,定員75名の学科を2クラスに分けて講義及び演習が出来るように手当をしてもらった。さらに,他の科目にもこの措置を広げられるように働きかけている。
■授業を工夫すれば問題はないが,合併授業などから来る学生のレベルの差,基礎となるものの違いの方が大きい。各学部が責任を持って,授業内容を検討すべきである。

(a.7.2)クラスを2つに分ける

■クラスを2つに分け,50人程度ずつで行っている。(しかし演習を行うにはこれでも多い。)
■経済,経営学科で1クラス500~600人の授業をもったことがあります。(次の2通りやりました)
(1)2つのクラスに分けて2度講義をする。
(2)期末テストをきびしくする(1クラス200人位に減ったところで学生が減ったので,非常勤を断わられそうになったのでまずかった。)
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