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欠席・遅刻をなくするための方策

「欠席・遅刻をなくす」ということは,現在の学生気質を考えると,かなり難しいと思われる。
欠席をなくすための基本的な手段は,出席をとることであり,なんらかの手段で出席をとる教師が多数である。しかし,出席をとるとあまり意欲の無い学生が 出席してきて私語が増えるという問題が起こる。意欲の無い学生は出てこないほうがよいという考えで,出席はとらない主義の教師もいる。
出席を促すもう一つの手段は出席すると,講義が聴ける以外の何らかの特典が得られるようにすることである。そのため平常点をつけていくために,毎回小テスト,演習,レポートを課したり,プリントを配布したりする。数回の小試験のみで成績をつけるなどの手段もある。
理想的には,良い授業をすればよいという考えもあるが,これはもともと学生が学びたいという気持ちを持っていなければ意味をなさない。そこで勉強をする気を起こさせるためのきっかけをつくる工夫が考えられる。
以下,回答を 図2 の分類に従って見ていく。

(b.1)遅刻者は入室を拒否する(1)

 遅刻を防止するためには,遅刻者は入室を拒否するというのもひとつの手段である。民間の英会話学校などでは当たり前のことである。
■ここ2,3年は1限目の講義については遅刻は10分まで,2限目以降については5分までしか認めず,それ以降は入室を拒否しています。講義室では講義者は『絶対君主』としてふるまうべきだと思う。

(b.2)出席をとるべきか?

 学生を教育するためには,とりあえず出席してもらわなくてはどうにもならない。学生が授業に出ずに自分で勉強するというのは,旧制高校時代のエリート教育の場合にはあり得たかも知れないが,筆者には時代は変わっているように思われる。

(b.2.1)出席をとる(25)

 出席をとるという回答をここに分類したが,小テストをして,同時に出欠の確認も行っているという回答は「b.3.1 毎回の小テスト」の項目に分類した。従って出席をとるという回答は非常に多いのである。
■出席をとる(5)。
■面倒だが,必ず出席を取る。
■毎回出席をとる。欠席しないよう毎回,出席の大切さを伝える。
■毎回出欠をとり,評価の対象とする。とにかく授業に出席させる。
■時々出席をとる。
■個人的には,好きではないが毎回出席をとっている。
■たまに「単位の認定」に書いてあることを,厳しく実行する。出欠・遅刻のチェックをキチンと行う。
■出席簿を作り廻し記名させる。代筆に注意する。
■学生番号のみ記入した用紙を授業ごとに配布し氏名を記入させている。
■出席票を配布して,出席点をつける。休みがないときはボーナス点を加える。8割が無欠席,無遅刻になる。
■60名定員のクラスなので,出席を毎回とる。
■少人数の科目については出席をとっている。また 100 人程度の科目でも,再履修者についてのみ出席をとっている。
■学期中座席を固定して,出欠をとる。できるだけ学生の名前を呼んで質問する。
■学生の希望もあり,出席をとっている。但し,5月末頃に受講生名簿が学務係から配布されてからで,その名簿の2マスに各自に名前を自書してもらい,回収後欠席者には斜線を引いている。
■出席カードをまわし出席を各自にチェックさせている。(人数が多すぎて名前を呼んでチェックできないため)
■もちろん出席を取る。出席は出席カードを作って,授業の終了前に配る。学生の message がときどき書いてある。
■出席カード(A4) を各自当に作り,毎時間出席したら名前を書く方法を取っている。代返などが出来なく,効果を上げている。空欄にメッセージを書くようにもしている。
■毎時間「出席票」を回し,各自それに署名させている。その「出席票」には学生の学籍番号のみが全員分印刷されている。その出席票を元に,授業時間内に学生に質問したり,演習・宿題を当てている。更に,それを実行したかどうか記録し,平常点として成績に加味している。
■出欠を調査するとき,手をあげさせ顔をおぼえるようにする。また途中でぬけ出した学生がいるときは講義終了後再度出欠を調査するようにしている。しかしこれはなかなかしんどい。
■出席をとり,評価に加えると最初の講義で伝える。但し,名前を呼んで出席をとると時間がかかるし, 学生がチェックする方式にすると友達の分までチェックしてしまう。そこで,学籍番号のみを書いた紙の一覧を講義時間中に回し,学籍番号の横に自筆でサイン を書かせるようにしている。こうすれば怪しい学生は筆跡で分かるし,学籍番号順に並んでいるのであとの処理もやりやすい。

(b.2.2)出席はとらない(3)

 理想的には,わざわざ手間をかけて出席をとらなくても,学生が出席する,あるいは自分で勉強するのが最善である。
■(b)(とくに欠席)と (c) はおそらく相反する問題で,出席したくないものを無理に出席させるとそれは私語の増大を招くと思われる。私個人は (b) (欠席)は他人にめいわくをおよぼすものではないが,(c) はまわりに多大なめいわく(講師にも)およぼすものと考えていっさい出席はとっていない。
■「とらない」ということに徹すると,精神安定上たいへんよい。最初の時間にその旨伝えて,出席はとらない。その結果,6割~4割にへることもあるが,現在は割と出席よし。さらに,その結果 (c) はほとんどなくなった。
・かっこつけて言うと,学生の立場に立って楽しい授業をするに限る。いい授業をすれば,出欠をとらなくても生徒は集まるものです。私は,わざと出欠をとらないで,出席者が少ないときは,自分の講義の仕方を反省することにしている。
(b.3)出席者がトクをする仕掛け

 ただ出席をとるだけでは,その手間がもったいないので,他の手段と併用する教師が多い。筆者も1,2年生の授業のときは毎回5分程度の小テストをしている。

(b.3.1)毎回の小テスト(11)

■10分程度の小テストを実施。
■授業のはじめに10分間テストをする。
■1講時の講義は,はじめの10分に小テストをして,成績をつけるのに考慮することにしています。
■始めに前時内容に関する小テスト(2問程度,15~20分)を行っています。
■出席をとった後,授業の終わりごろ小テストを行う。
■ミニテストを盛んに実施することで防げる。実施する時間帯を工夫する。
■毎回の復習テストによって出席点をつけている。
■毎回,豆テストをして出席を調べる。この豆テストを採点して,次の授業で返す。遅刻は 1/2回出席とする。出席率67%以上でないと,単位を出さない。
■毎回必ず小テストを行い,定期的に各人の成績を本人に知らせるようにしたところ,ほとんど欠席がなくなりました。
■毎回の授業の終了間際に小テストをし,これを提出させる(名前を書かせるので出欠の点検にもなる)。
■小テストをしたり,演習問題をあてて,結果を成績に反映させる。

(b.3.2)演習問題を当てる(3)

■演習問題をあてて,結果を成績に反映させる。
■出席票を元に,授業時間内に学生に質問したり,演習・宿題を当てている。更に,それを実行したかどうか記録し,平常点として成績に加味している。

(b.3.3)数回の小試験のみで成績をつける(1)

■小試験をひんぱんに実施し,その結果のみで成績を評価する。

(b.3.4)毎回の演習(3)

■欠席,遅刻を全くなくすことは不可能であろうが,毎時間演習を行い,参加カードを提出させることにより,少なくさせる効果はあると思われる。
■前回講義時に行った,演習問題の解答を講義の最初に行う。
■毎時間,時間開始時に前回の演習と解答を返却,時間終了時に演習を行う。また,定期的に演習結果の一覧を学生に配布,面接時に問題(欠席等)があればこれを指摘し,欠席の原因をきく。

(b.3.5)毎回のレポート(1)

■レポートを毎回課すことと,時間があれば時間内でレポートをさせることで少しは改善された。

(b.3.6)毎回のプリント配布(2)

■毎回の授業でプリントを配布する。
■配布物,簡単な提出物などを用意する。

(b.3.7)平常点を考慮する(1)

■平常点も考慮する。
(b.4)その他

 学生を出席させる方法でできればもっともよいのは,学生が授業に興味をもつようにさせるいうことである。ただ出席をとるだけでなく学生とのコミュニケー ションを考え,学生が参加できる機会を設ける工夫をする。あるいは,出席すると学生本人にどんな良いことがあるか,話して聞かせるのである。

(b.4.1)学生との対話(4)

■できるだけ学生の名前を呼んで質問する。
■学生との対話の機会を増やすように考えた。授業中に,こちらから質問を発する等。かなり改善できたように思う。
■(a)-(h)の個々の点について明確に対処しているわけではないが,講義において学生とのコミュニケーションを行っているということを念頭に置くことで,(a)(b)(c)(h)を解決しようとしている。
■教官が遅刻をしていたら,学生も遅刻するようになるので,始業時刻の5~10分前には教室へ行って,教卓に座っている。早く行って,教室にいる学生と雑談していると,学生の考えていることが少し分かって役に立つ。

(b.4.2)学生が参加できる時間を設ける(1)

■学生が参加できる場所なり時間を設けることが必要かと存じます。終わりの時間を使うとか,始めの数分~数十分を全員のために使ってはどうでしょうか。

(b.4.3)良い授業をすればよい(2)

■教える方に多々の問題がある。年によって学生は変わるので,学生に合わせた授業,進度を考えるべきである。
■かっこつけて言うと,学生の立場に立って楽しい授業をするに限る。いい授業をすれば,出欠をとらなくても生徒は集まるものです。私は,わざと出欠をとらないで,出席者が少ないときは,自分の講義の仕方を反省することにしている。

(b.4.4)欠席することが本人にとって得か損かを説明する(1)

■欠席することが本人にとって得か損かを説明している。それでも3回に1回ぐらいは,欠席する学生がいる。

(b.4.5)欠席回数の限度(1)

■開講時に欠席回数の限度を明確に指示することにしている。
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