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 高等教育関連用語集(英語版)

 

高等教育に関する英語の論文を読む際に,用いる単語の意味が日米で異なることがあります。また,多くの日本の読者は教育で用いられる英語の専門用 語には慣れていないでしょう。そこで簡単な解説をもつ単語辞書を用意しました。また,これから,米国の高等教育の現状の一部を窺うことができます。関連の 用語は,矢印で示しています。

 

この用語集は高等教育ジャーナル特別号からの抜粋です。有用ですので,pdfファイルではなく,テキストファイルでホームページに置くことにしま した。特別号の論文を読むために必要な用語が含まれており,その単語が特定の論文でのみ用いられ一般的でない場合もあります。この点は,ご了解ください。 誤訳等不備がありましたら,是非お知らせください。

 

A
American Association of Universities:アメリカ大学協会
art and craft:teaching is an art, not craft. として使われる。教えるということは人間的創造的芸術
にもたとえられるが,同じものを生産する職人業ではないということ。
arts and science:文理学。文系と理系の統合。
articulation of general and speciality education:学部一貫教育。米国には,日本の学部一貫教育に
相当する用語はない。continuing education は継続教育のこのとで,生涯学習と同じである。
continuous education は意味が近いが,学部一貫教育としては用いられない。
assessment of community/university partnerships:地域社会と大学の連携の評価
assessment of teaching effectiveness:効果的な教え方の評価

 


baccalaureate degree (→post-baccalaureate study):学士号

 

C
CAM = Certificate of Advanced Mastery (→CIM):上級習熟検定証
capstone:4 年生が卒後の専門的職業あるいは大学院のために履修する科目で,社会と連携して行う
チーム学習。単語の語源は 石柱の頂上にある冠石のことで,頂上,最高点を意味し,最終学年の仕上
げコースでの社会連携科目。
capstone courses:キャップスト-ン課程社会学習コース
Carnegie unit:大学入学の必要条件となる中等学校(中学・高校)での規準授業単位(カーネギー教育
振興財団にちなむ)。
Carnegie ranking:カ-ネギ-ランキング 。カーネギー教育振興財団で種々の指標から評価している大
学のランキング
ceiling effects:天井効果。変化が頭打ちとなり,あとは下降すること。
Center for Academic Excellence:日本では研究活動の中心となる大学をさすが,米国では教育活動の
中心,とくにすべての部局に関わる一般教育の中心を意味する。「アカデミック」は教育と研究の両
者を指している。
CIM = Certificate of Initial Mastery (→CAM):初級習熟検定証
city university:市立大学
cluster:3 年生が社会に出て主体的に学ぶ統合的非専門科目の学習
cognitive truth:認知真理。学問の世界で「真理の探究」と言うときの真理のこと。
cognitive rationality:認知合理性。上記の「真理の探求」と同様に用いられる。
College Aptitude Tests:大学適正試験
College of Liberal Arts and Sciences:教養教育を中心とする大学
Common Performance Assessments:共通実績評価
community-based education:地域社会と連携しての基本教育
community-based teaching and learning:地域社会と連携する教育プログラム
community college:短期大学
community learning experiences:地域社会での学習経験
community services:ここでは教育に対する地域社会の支援体制
community/university partnerships:地域社会と大学の連携体制。ポートランド州立大学の教育改革
のための研究部門のひとつ。
comprehensive university:総合大学
constructed response (→selected response):試験で自由筆記などで求められる回答。selected
response(マルチプルチョイス試験)と対になる。
continuing education:一般教育と専門教育の境界のない一貫性教育
core curriculum:専門制を支援するのに必須の一般教育カリキュラム 。米国では,広く一般教育と専門
教育の両者で必須の科目群も指している。
culture of evidence:文系とか理系とか,あるいは医学分野とか経済学分野などというある専門分野に
特有のものの見方。専門分野の証拠に支えられたものの見方。
curriculum goals:教育目標。各科目は,その学部での教育目標と関連する教育目標をもつ。
curriculum reform:カリキュラム改革

 

D
Degree program:学士課程
directive roles to facilitive roles:指令的役割から促進的役割へ
discipline:分野・専門

 

E
educational performance:教育実績,教育のために見せる様々な様式
experiential-based orientation:経験に基づいた案内
extensive study-abroad:大規模な海外研修

 

F
face (content) validity:外観(内容)の妥当性
faculty:学部,教育者
faculty development:教育者の研修,学部の発展
federal support:政府援助
FIE = Fund for Improvement Education:教育改善基金
FIPSE = Fund for Improvement Postsecondary Educvation:大学教育改善基金
flagship university:基幹大学
freshman :新入生。米国では四年制大学の一年生から四年生までを男女共にそれぞれfreshman, sophomore, junior, seniorと呼ぶ。
freshman inquiry:新入生の調査学習──学生が主体となって社会などで調査をしていく学習プログラム

 

G
general education (→liberal education):一般教育。教養教育とややニュアンスが異なる。
general education reform:一般教育改革
GI Bill:第 2 次大戦後アメリカで退役兵の大学入学を保証したときに発行された証書
GPA = grade point-average:成績評価点平均(単位数重み平均)
grade inflation:高校の内申書の成績のインフレーション
graduate training:卒業後訓練
graduate teaching assistant:大学院生による学部教育助手
Teaching assistant system :大学院生の教育補助者を使う制度

 

H
higher education paradigm moving from teaching to learning:教えることから学ぶことへ転換した
大学。知識を一方的に教える授業でなく,学生が積極的に学ぶように学生中心にデザインする授業形
式で,はるかに多くの教育効果をあげることができる。
House Bill 3565 = Oregon’s Educatiuonal Act for 21 st Century :法規の条項
House Bill 3536:同様にある法規の条項

 

I
incentive:動機,刺激
indicator:評価の指標,実績の指標。
inquiry (→research):調査── 1 年, 2 年生が社会に出て主体的に調査していく学習プログラムで用
いる。より創造的な研究とは区別している。
inquiry-based learning:調査を基本にした学習
inservice:現職の教師がある教育の訓練を受けること
institution:教育機関
interactions:教育用語としては,学生と学生,学生と教師の間での相互作用のこと
international curriculum:国際的に共通するカリキュラム
IR:Institutional Research の略。広義では大学の教育,研究,管理運営すべての分析を意味する。IRとは組織の企画,政策策定,意思決定を支援するような情報を提供すること(Saupe,J.L. 1990)教育関連のIRのみを扱う場合,教学IRと称する。

 

J
Joint Articulation Commission:教育調整合同委員会
junkyard curriculum:寄せ集めカリキュラム

 

K
K-12 = kindergarden through twelve:幼稚園から高校修了まで
K-16 = kindergarden through sixteen:幼稚園から大学修了まで

 

L
land-grant university:土地贈与大学(高等教育ジャーナル小笠原の論文参照)
learning community orientation:学習社会方針
learning outcomes:学習成果
learning skills:学習技術
learning attitudes:学習態度
liberal education (→general education):教養教育。liberal arts と関連し,より以前からの教養教育
のことである。今日では,この考えはすこし古くなっている。たとえば,日本ではこれまで独立して
いた教養教育を,専門教育と有機的に連携させて,専門に対して一般教育というように使っている。
米国でも同じセンスである。
liberal arts college:教養教育を中心とした大学
lifelong education (lifelong learning):生涯教育。生涯学習をみよ。
lifelong learner:生涯学習者
lifelong learning (lifelong education): love of learning, sistained intellectual interests:生涯学習。
日本では,大学あるいは各種学校等を卒業した後に,学習を始めるものを指すが,米国ではもっと広
く,子どもの頃から一生学ぶ意味で,大学生は生涯学習者である。大学生は生涯学習者になるべく学
ぶ。あるいは,日本と同様の生涯学習,すなわち卒後に社会で新たな専門的学習をすることなどをさ
す。
lifelong learning based-strategy:生涯学習方略
literacy:使いこなす能力

 

M
major:主専攻
metropolitan university (→urban university):都市型大学
minority student:黒人やヒスパニックなどの学生。米国では女性は既に該当しない。

 

N
numeracy:基本的計算能力
nonresidential student:通いの学生

 

O
OSBHE = Oregon State Board of Higher Education:オレゴン州高等教育委員会。日本の文部省の大学
教育審議会に相当する。
OSSHE = Oregon State System of Higher Education:オレゴン州高等教育システム。複数の大学によ
る教育体制。

 

P
panel:委員団,討論者団
PASS = Proficiency-Based Admissions Standard System:習熟度に基づく入学規準システム
paradigm:模範,モデル,考え方
partnership:ここでは教育における連携,共同体制
pedagogy:教育学,教授法
peer mentor:米国では学生の授業の指導に上級生の助けをかりる制度がある。日本のTA(teaching
assistant) に相当するが,大学院生でなく学部生が補助をするもので,いくらかの給与も出ている。
peer review:同じ専門の仲間からの評価。ここでは教官同志で様々な評価をすること。たとえば,論文
を読むことなど。
performance assessment:実績評価
performance-based assessment:実績に基づく評価
performance-based instructional practice:実績に基づく教育機関としての評価
performance standards:実績の規準
performance levels:実績のレベル
Pew Charitable Trusts:グラントのためのある団体の名前
Ph. D. = Doctor of Phylosophy:ドクタ-オブフィロソフィ-。米国の博士号のこと。
place-bounded student:自分の土地を離れられない学生
POD Network  : Professional & Organizational Development Network ,米国のFD関係者の学会
http://podnetwork.org/
post-baccalaureate study:卒後研修:学士となってから,さらにその上の修士や博士課程へ入学する
ために,いくつかの科目の単位をとること。
post secondary education or training:中等教育後または訓練後
pre-professional program:専門準備課程
preservice:教師になる前に,訓練やワークショップで研修をうけること。
prestige society:権威社会
product, productivity:教育の生産性。ここではある教育の成果として,どの位のことができるように
なったか,具体的教育成果の項目をどの位あげられるかを問題にするときに用いられる。たとえば,
一方通行の知識伝授型教育で,学生がある知識を覚えたという知識の記憶にたいして,学生中心の学
生参加型授業で,知識を発見できる能力,リーダーシップ,社会感覚等が身に付いたといえることな
ど。
professional autonomy:大学教授による自治
professional endeavor:大学教授の努力目標
professional graduate program:専門の大学院課程
professional self-perception:職業意識
proficiency:習熟度
provost:教育担当の副学長
PSU = Portland State University:ポートランド州立大学
psychometric:計量心理学の 。心理学的な内容を特別なテストで計測すること。
public school:公立学校(英国では寄宿舎制の中・高一貫校)
public university:公立大学
public urban institution:公立の都市型教育機関

 

R
recurrent education (→refresh education):日本では卒業後に,大学を利用して,新しい分野をさら
に学び身につけていくこと。
refresh education (→recurrent education):日本では,大学卒業後,大学などを利用してさらにその
専門分野の学術を深く発展的に身につけていくこと。
release day:勤務免除日。たとえば,学会,研究会,研修などの参加のために,勤務を免除される日の
こと。
research university:研究大学
Research I univertsity:第 1 種研究大学。獲得した研究費の額をもとにして分類したカーネギーランキ
ングによる上位の大学。
Research II university:第 2 種研究大学。上記で,獲得研究費額がある額より下位の大学。
residential campus (nonresidential student):学生・教官が寮・宿舎に住まわせる型の大学キャンパス
resource:学術の発展に利用される資源。たとえば,大学改革を進めるうえで,現実的な視点で教育を
研究をする所とその成果。
rubric :レベルの目安を数段階に分けて記述して、達成度を判断する基準を示すもの。これ までの
評価法は認知領域を対象にした客観テストが主流を占めていたので、情意領域、精神運動領域の評価
は難しい。そこで,学習結果のパフォーマンスレベルの目安を数段階に分けて記述して、学習の達
成度を判断する基準を示す評価法。

 

S
SAT = Scholastic Aptitude Test:米国で,高校生が大学に入学するために受ける全国統一試験。大学
進学適性試験,大学受験資格試験。
SBE = State Board of Education:州教育委員会
scholarship:discovery, integration, practice, teaching を総合する学問
School of Education:教育学部
secondary school:中等学校。高等学校のこと。
selected response (→constructed response):マルチプルチョイス試験のように選択肢を選ぶ回答。
constructed と呼ばれる自由筆記試験などと対になる。
specialization:専門性
stakeholdar organization (e.g., Urban League, Latino and Native Americans state-wide
organizations, etc):いろいろな専門分野の人が集まって作られた組織。
standards-based reform:基準となる目標を明らかにして大学改革に望むこと
state university:州立大学
STEP = Standards-Based Teacher Education Project
students and community partners:学生が社会に出て学習するための社会の受け入れ体制
student experience:学生の経験。経験により身につく学習成果を期待して重視。
student success:学生が,学習の結果得られた価値のある成果
student output:大学が社会に出す卒業生のこと。
student outcome:学業成績。学生が学習の結果,身に付いた能力。客観的に社会に貢献できる能力。

 

T
task force:学習,調査などにおいて作業を貫徹するためのアドバイザー
Task Force on Faculty Workload and Productivity:教員の仕事量と生産性に関する特別研究班
Teacher Verified Assessments:教師がペーパーテスト以外の観察評価などの特別な方法で学生を評価
すること。
teaching and learning excellence:卓越した教育。ポートランド州立大学の教育改革のための研究部門
の一つ。
teaching dossier → teaching portfolio
teaching portfolio :大学教員が教育に関する業績をまとめたもの。これまでの教育実績(科目名,実
施期間,学生数,学生による授業評価など)に加え,教育に関する考えをファイルする。北米の大学
で一般的になってきている。大学によっては,毎年の提出を義務づけている場合もある。就職,昇任,
テニュア試験の際の重要な資料である。日本で本格的に採用している大学はまだない。
tenure:終身在職権
tenure-track:終身雇用となることへの一連の職歴。終身雇用となってからの官職も入る。
traditional (college)students (→nontraditional (college) students):これまでの学生の型で,学問を
受動的に授業中心に学ぶ学生群。
training module:研修や訓練のカリキュラム(科目群)のこと
transformation:大学改革のこと
tutorial:学生中心の授業で,教官が支援者として指導すること。学生が主体的に学ぶ小グループの担当
教師が,学生の作業のアドバイザーをつとめる。
tutor:学習,調査での支援者。上記の役割をする教師。

 

U
undergraduate teaching:学部教育
urban university (→metropolitan univsersity):都市型大学都市にあり,学習,連携,文化などで都市
と密接に関わりをもつ大学

 

V
vocational technical training:職業訓練

 

 

 

 

2007年6月以来

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