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北海道大学高等教育研究部

活動内容詳細

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研究部ノート

令和5年度北海道大学高大連携授業聴講型公開講座が開講されます

高等教育研究部 准教授 飯田 直弘

10月2日から来年の2月5日にかけて、高大連携授業聴講型公開講座を開講します。本講座は、札幌市内およびその近郊の高校(中等教育学校後期課程を含む、以下同様)と北海道大学が締結した協定に基づき、高校生が北海道大学の第2学期5講時(16時半〜18時)の初年次向けの授業を北大生と一緒に受講する取り組みです。それにより、大学の学術研究について理解と関心を深め、進路意識を向上させることを目指しています。平成16 ~ 20年度の試行を経て、平成21年度から正規のプログラムとして実施されています。試行を含め、これまでに7つの高校(札幌旭丘、札幌北、札幌開成、札幌南、札幌西、藤女子、立命館慶祥)から計922人が受講しました。

高校生が受講する授業(全学教育科目)は大きく3つの区分に分かれています。1つ目は「総合科目」です。総合科目は、複数の分野を融合する科目で、生き生きとした学問研究の現状や特定の学問分野からのアプローチでは解決できない問題を取り上げ、複数の学問分野の教員が講義を担当します。毎回講義担当者が異なる授業もあり、3つの科目群から構成されています。2つ目は「主題別科目」です。主題別科目は、単一の学問分野を基礎とする5つの科目群から構成されており、各教員が専門分野を「純粋な教養」として、一般学生向けに展開する科目です。一人または複数の教員が半年間講義を行います。3つ目は「一般教育演習(フレッシュマンセミナー)」です。一般教育演習は、初年次の学生を対象とした少人数クラスの演習です。学生との意見交換、討論などの双方向的な授業によって、問題解決能力を育成します。自ら主体的に学ぶという大学にふさわしい学習態度への転換を図ります。1クラスの受講生を少人数に限定したゼミナール形式で行います。今年度も多くの先生方のご協力を賜り、これら3つの科目を合わせた44授業を受講対象科目(高校生はこの中から受講したい授業を選択する)として設定することができました。

今年度の募集は終了し、6校(札幌北、藤女子、札幌旭丘、札幌南、札幌西、札幌開成)から55名の生徒が参加する予定です。生徒は、月曜日〜水曜日と金曜日に開講される19授業を受講します。コロナ禍の影響から、令和2年度から令和4年度にかけては、オンライン授業のみを対象とするなど、さまざまな工夫を凝らしながら実施してきましたが、今年度は4年ぶりの対面実施となります。毎年、受講生には授業終了後にアンケートへの回答をお願いしていますが、ここ数年は非対面形式での開講であったため、「実際に北大に行って授業を受けたかった」という意見が少なからずありました。対面形式の場合、受講生は授業に出席するのみならず、北大の図書館を利用することができ、また、学食や購買といった施設を利用する機会もあることから、オンラインでは実現できない学びや経験が数多くあります。受講生には、北大生になったつもりで積極的に授業に参加し、それ以外の部分でも北大生の日常を存分に味わっていただければ幸いです。

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