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北海道大学高等教育研究部

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研究部ノート

令和6年度北海道大学高大連携授業聴講型公開講座を開講しました

                    高等教育研究部 准教授 飯田 直弘

 2024年10月1日から2025年1月31日にかけて、高大連携授業聴講型公開講座を開講します。本講座は、札幌市内およびその近郊の高校(中等教育学校後期課程を含む、以下同様)と北海道大学が締結した協定に基づき、高校生が北海道大学の第2学期5講時(16時半〜18時)の初年次向けの授業を北大生と一緒に受講する取り組みです。それにより、大学の学術研究について理解と関心を深め、進路意識を向上させることを目指しています。平成16 ~ 20年度の試行を経て、平成21年度から正規のプログラムとして実施されています。試行を含め、昨年度までに7つの高校(札幌旭丘、札幌北、札幌開成、札幌南、札幌西、藤女子、立命館慶祥)から計977人が受講しました。

 高校生が受講する授業(全学教育科目)は大きく3つの区分に分かれています。1つ目は「総合科目」です。総合科目は、複数の分野を融合する科目で、生き生きとした学問研究の現状や特定の学問分野からのアプローチでは解決できない問題を取り上げ、複数の学問分野の教員が講義を担当します。毎回講義担当者が異なる授業もあり、3つの科目群から構成されています。2つ目は「主題別科目」です。主題別科目は、単一の学問分野を基礎とする5つの科目群から構成されており、各教員が専門分野を「純粋な教養」として、一般学生向けに展開する科目です。一人または複数の教員が半年間講義を行います。3つ目は「一般教育演習(フレッシュマンセミナー)」です。一般教育演習は、初年次の学生を対象とした少人数クラスの演習です。学生との意見交換、討論などの双方向的な授業によって、問題解決能力を育成します。自ら主体的に学ぶという大学にふさわしい学習態度への転換を図ります。1クラスの受講生を少人数に限定したゼミナール形式で行います。今年度も多くの授業担当教員の協力の下、これら3つの科目を合わせた44授業を受講対象科目(高校生はこの中から受講したい授業を選択します)として設定することができました。

 今年度の募集は終了し、6校(札幌北、藤女子、札幌旭丘、札幌南、札幌西、札幌開成)から70名の生徒が参加することになりました。生徒は、月曜日〜金曜日に開講される31授業を受講します。コロナ禍の影響による非対面形式での実施期間(令和2年度〜令和4年度)を経て、昨年度から対面実施を再開しています。受講生は本学の図書館を利用することができ、また、学食や購買を利用する機会もあることから、オンラインでは得ることのできない学びや経験が数多くあります。その一方で、コロナ禍によるオンライン授業の経験から、近年はELMS(エルムス)と呼ばれる本学の学習管理システムを活用して、出席確認や資料配布等を行う教員が増えた印象を受けます。それに対応するため、今年度は、外部の参加者がELMSを利用する際に必要となる特別参加者IDを全受講生に発行しました。当初は高校生がうまくシステムを利用できるか不安な部分もありましたが、授業開始前のオリエンテーションで実際に操作してもらった際には、思っていたよりも飲み込みが早かったので安堵しました。授業開始後も、引き続き実施担当者や本講座で雇用しているTAが受講をサポートします。高校生の皆さんには、北大生になったつもりで積極的に授業に参加し、授業以外の部分でも北大生の日常を存分に味わっていただければ幸いです。それにより、本学の教育研究について理解が深まり、進学意欲の向上につながることを期待しています。

 

 

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