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北海道大学高等教育研究部

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活動報告

第1回 高等教育研究セミナーが終了しました

高等教育研究部助教 田中 孝平

第1回 高等教育研究セミナーは、2日間で総勢約20名の方にご参加いただき、無事に終了しました。1日目には中村恵佑先生(弘前大学教育学部助教)のご著書『大学入試の共通試験改革をめぐるポリティクス:―「拒否権プレイヤー論」による政策過程分析―』(東京大学出版会、2023年)に関する読書会を通じて論点検討を行いました。2日目の午前中に中村恵佑先生による講演並びに本研究部の飯田直弘准教授による話題提供が行われ、午後には中村先生も交えて1日目に提起された論点をめぐって熱い議論が展開されました。

2日間を通じて、大学入学共通試験の政策形成・決定過程をいかに分析すればいいのか、またその際に「拒否権プレイヤー論」がどれほど有効な枠組みとなるのかについて議論が繰り広げられました。こうした議論を前提としながら、理想的な大学入学者選抜のあり方に関する参加者の問題意識の共有が行われることで、今後の大学入学者選抜に関する研究の見取り図が描き出されました。

本セミナーに対して参加者から寄せられた感想・意見は以下の通りです。

所属や分野をこえて、著者はもちろんのこと、同じテーマに関心をもった参加者のみなさんと交流する機会を得られ、有意義な時間を過ごせました。また、1日目の論点整理で自分の理解が不十分だったところを深めたり、自分と同じ視点・異なる視点からの感想や疑問を聞いたりと、著者とディスカッションをする前の準備期間があったことで、2日目の講演や質疑を一層充実したものにすることができたと思います。

リアリティの伴ったアカデミックな議論を行うことができ、とても刺激的な2日間でした。重厚なご発表をされました弘前大学の中村先生と、バランスよくファシリテーションいただきました北海道大学の田中先生に感謝申し上げます。

大学入試に対する議論がパッタリなされなくなってしまったこの頃、斬新な視点で書かれた中村先生の優れた分析が上梓され、さらに北大の田中先生によるチャレンジングな今回の企画が間髪入れず行われた意義はとても大きいと思います。若手の気鋭の学者の皆さんに大いに刺激と英気をいただいた充実した二日間でした。ありがとうございました。

異なるバックグラウンドでありながらも、今回の講読文献に(大なり小なり距離はありますが)類似する内容を研究する人々が集い、議論ができるとても実りある時間であった。ディスプリンが異なっても共通のテーマ・事象を扱えるという教育学の面白みを改めて感じるとともに、だからこそ自分のディシプリンや立ち位置をどのように取るのかを検討する機会となった。

高等教育研究部では、引き続き高等教育研究及び実践に関するセミナーを継続的に企画し、開催していく予定です。第2回以降の高等教育研究セミナーへのご参加もどうぞよろしくお願いします。

以上

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