「2025年度高等教育研究セミナー―一歩先の質的研究へ―」を2025年8月8日（金）に、北海道大学情報教育館4階共用多目的教室（2）にて開催しました。今回のセミナーには5名の学内外の教員が参加しました。

セミナーでは、講演者として関西大学の山田嘉徳先生をお迎えし、高等教育における質的研究の動向や、質的研究をめぐるさまざまな考え方や進め方について解説いただきました。

その後、参加者からこれまでに取り組んできた質的研究を含む教育実践研究や、今後取り組みたい教育実践研究について報告いただき、その中で生じている疑問や不明点について挙げていただきました。続く質疑応答の中でも、質的研究における事例の一般化可能性、調査対象者間の差異への考慮、アクセシビリティの問題、研究手法間の異同、研究者の立ち位置などをめぐって、活発な意見交換が交わされました。

本セミナーでは、自身の研究への省察と積極的なディスカッションを通じて教育実践研究における質的研究の可能性と限界を確認し、質的研究法を取り入れた教育実践研究の考え方や進め方を再確認するための重要な手がかりを得る機会となりました。

（文責者：高等教育研究部　助教　田中　孝平）