活動内容詳細
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第5回 高等教育研究セミナー「大学の生き残り時代におけるマイクロクレデンシャル:韓国における教育リソース共有の事例から」が開催されました
2025年9月5日(金)に、「大学の生き残り時代におけるマイクロクレデンシャル:韓国における教育リソース共有の事例から」と題し、第5回 高等教育研究セミナーが開催されました。本セミナーでは、大学におけるマイクロクレデンシャルのプログラム設計や提供のあり方に関する国際的動向を紹介するとともに、韓国の具体的な取組みが取り上げられました。また、各国の事例を手がかりに、日本におけるマイクロクレデンシャルの展開の可能性について議論が行われました。本セミナーは、「大学におけるマイクロクレデンシャルの戦略的展開:グローバル動向と日本の展望」(大学改革支援・学位授与機構 研究開発部 野田 文香 教授)、「韓国における自治体・大学・企業間の連携・共同教育とマイクロクレデンシャル:D共有大学の事例を中心に」(本研究部 講師 鄭漢模)の二部構成で行われました。
主な内容は以下の通りです。日本では、労働市場におけるスキル不足や、18歳人口の減少を背景に、高等教育分野においてマイクロクレデンシャルの利活用が進んでいます。例としては、「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度」(内閣府・文部科学省・経済産業省で創設)、大学の国際化促進フォーラム、JV-Campus、JMOOCの3団体によるマイクロクレデンシャル共同WG、サイバー大学の事例などが挙げられます。一方、韓国では、日本と同じく18歳人口を背景に、特に定員確保が難しい地方の大学を中心として、大学間で教育リソースを共有し、相互補完的に活用する手段としてマイクロクレデンシャルが注目されています。学生は自大学を越え、他大学が提供するプログラムを履修し、マイクロクレデンシャルを修得することで、より柔軟かつ実践的なスキルの習得が可能となっています。
なお、本セミナーは、科学研究費補助金基盤研究(B)「リカレント教育に向けた非伝統的学習の質保証メカニズムに関わる国際比較研究」(25K00772,研究代表者 野田 文香)の助成を受けたものです。
(文責者:高等教育研究部 講師 鄭 漢模)